CISCO RECORDS 廃業

80年代から90年代にかけての私が学生時代、
新宿や渋谷界隈の輸入レコード店によく通っていた。
渋谷の東急ハンズの向かいのジーンズメイトの上のフロアに
タワーレコードがあったころは、制服姿で通っていたわけだし。

シスコはあまり商売気がないのか微妙に安いことも多いし、
アメリカに比べたら輸入するのだって割高になりそうな
UK盤を多く揃えたりして、その頃はいい印象だった。

90年代中盤になり、世の中はほぼCDに切り替わって
バイナル(LP盤)の需要がなくなってくると、
仕事としてお皿を回す人たちに向けて、また、
そのフォローする人たちに向けた音楽を多く揃えるように。

個人的な話だが、私はそーいった音楽はあまり聞かないので、
次第に足が向かなくなった。行っても話の聞ける店員さんがいないし。

その後amazon.comや、今は亡きCDNOWなどが出来て、
FAXのやり取りをしなくても手軽に輸入できる時代になり、
そうなるとレコード屋の店舗に行かなくなった。

さらにオンラインでデータ自体を1曲から購入できるようになり、
CDというパッケージすらも必要ない時代になった。
iTunesだけでなく、世界的な配信サイトはいくらでもある。
それこそダンス系配信のBeatportに至ってはDRMのない形式で、
無圧縮も選べ、さらに今年から日本語対応も始めている。

私は、DJはバイナルで鳴らすというスタイルに
最後までこだわって欲しかったし、そういう人が多いと思っていた。
昨年末にシスコが実店舗全店を閉店したとき、
そういう人たちが減ったんだねーという話をした。

街のレコード屋さんが無くなり始めてから約10年。
私も実店舗で買うのは年に1度あるかないかだし、
最後に渋谷のレコード屋で買ったのは・・・15年くらい前かなぁ。

11月に入ってからあちこちで話が出ていたが、
公式に自社ページで廃業が発表された。
渋谷の街を歩けば見ることが出来たCISCOの袋が、
ホントに見れなくなと思うと、ちょっと寂しい。

CISCO RECORDS
http://www.cisco-records.co.jp/index.html(リンク切れ)

そのあと、どーなった?
この頃にレコード一辺倒ではなく、そこから派生したファッションやセレクトショップ的なネットビジネスにシフトして成功したのがZOZOTOWN。
当時、なんで洋服やグッズ売ってんだと思った僕には、そういう才能ないんだろうな(2021/01/04)